別れさせ屋とは?
まず「別れさせ屋」は商標登録されているようなので「別れさせ業者」と呼び方を変えますね。別れさせ業者とは、証拠集めという探偵の通常業務を超えて、「相手の落ち度がみつからなければ作ってしまおう」ということで、ターゲットに何かしら働きかけて不倫や不貞行為などを促していくことを生業としている業者のことです。
どんな人が依頼するの?
パートナーと別れたい人
・夫婦(旦那・妻)
・カップル(彼氏・彼女)
・不倫/愛人関係(男性・女性)
もしかしたらビジネスパートナーとかもあるかもしれませんね
工作内容はどんなことを?
恋人や夫婦など別れさせたい相手の行動パターンや趣味嗜好を調査し、工作員を接触させ誘惑したりして関係性を破壊するなど・・・・・なんだかスパイみたいですよね
ケース①彼女に別の男性を紹介
【POINT】工作員(女)が彼女に近づいて友人関係になる
→彼女と紹介された男性の交際が始まる
(任務終了)
ケース②妻の「浮気写真」を撮影
【POINT】彼の奥さんに男工作員が接触して恋愛関係に持ち込む
奥さんと男工作員が密会しているところを写真に・・・
(任務終了!!!)
報酬や費用はどれくらい?
請負期間は約3ヶ月
相場は200万~300万(成功報酬込み)
別れさせ工作は公序良俗違反?
別れさせ屋の業務は公序良俗違反なので契約は無効だ!!という内容で支払いを拒否して裁判になったケースがあります。
【経緯】
②工作員(女)が現彼氏に接触して破局に持ち込むことに成功。
③依頼人が未払いの70万円の支払いを拒否
④別れさせ屋が未払い70万円の支払いを求めて提訴
【裁判での争点】
“別れさせ工作が公序良俗に反するのか?”
公序良俗違反とは何なのかを見てみましょうか。
社会的な妥当性に欠けるような法律行為や契約ははじめから契約自体が無かったことになるということです。今回の別れさせ工作は社会的にどうなんでしょうかね?最初から契約がなかったことにできるのでしょうか?
【裁判での結果は?】
2018年1月、大阪簡易裁判所の判決・・・
”反さない”
・・・・・依頼人の負け!!
【依頼人が不服を申し立てて控訴!!】
リベンジはど~~なるっ???
【結果は?】
大阪地方裁判所の控訴審判決では・・・・
”公序良俗に反さない”
またもや依頼人の敗北っっっ!!!
【その理由は?】
『方法は工作員女性が対象男性と食事をするなどというものであった。本件契約等が公序良俗に反するとまではいえない。』とのこと。
②男性側に自由な意思決定があった
③登場人物全員独身
①の強行的な行為があればそれはもはや犯罪ですので公序良俗違反でしょう
②は結局のところ、きっかけはどうであれ男性が自分の意思で工作員(女)と食事をしたり会っていたということです
③工作員も含めて全員独身だったんです。既婚者であれば不貞行為になってしまうので公序良俗に反する余地がありましたが、全員独身となるとこれはもう自由恋愛です。
【結論】
まだ最終的な判決が出ていないので今後どうなるのかはわかりませんが、2018年8月の段階では『別れさせ工作』は公序良俗に反しないという判決が出ていますので、報酬の支払いを拒否することはできません。
ぴんたぷったんはこう考える
別れさせ工作をして好きな人と結ばれたとしても、それは本当にその後幸せになれるのでしょうか?生涯自分のしたことを相手に隠して生きるのはなかなかツラいことだと思います。
また、自分に苦痛を与えた相手に復讐をするために別れさせ工作をした場合、すっきりしてその後の人生を楽しめるのでしょうか?
はっきり言って、その人次第だと思います。何年経っても思い出すだけでハラワタが煮えくり返るような相手っていると思いますので、その後すっきりしてサイコーの人生を歩む人もゼロではないと思います。ただ、しっかりとその後の自分の姿をイメージした方がいいとは思います。現状の自分の気持ちと将来の自分の姿、両方のバランスをみてからが良いと思います。
後に罪悪感に潰されてしまったら結果として自分が不幸になってしまいますから・・・
コメント